使用者の方の生の声をお届け―USER'S VOICE―
自然に一番近い状態で育てたい
馬場農園(イベント出店名はMOEA)
安佐南区緑井
代表 馬場禎子(ていこ)さん
栽培品目:
●野菜類(トマト、エダマメ、オクラ、葉物野菜、
カブなど。合わせて約20a)
●水稲(20a)
――昨年から弊社の竹チップ入り有機堆肥「竹取物語」をお使いいただき、ありがとうございます。使ってみようと思ったきっかけは何でしたか?
A 竹チップを原料にした堆肥の作用(土に住む乳酸菌などを活性化し、作物をおいしくする)についてテレビか何かで目にしたことがあり、以前から興味がありました。竹ならこの近くにも生えますが、粉砕作業は自分でできないのでどうしようか考えていたところ、一昨年から安芸高田市で生産を始めたと聞いて、さっそく主要品目のトマトに使ってみたんです。
私は10年近く前に農業を始めたころから、野菜そのものと食べる人の健康を考え、なるべく自然に近い状態で栽培することにこだわってきました。畑の一部では「有機JAS(ゆうきじゃす)」の認証も取得していますし、「おいしいから」とご指名で買って下さるお客様も年々増えています。
山の中には植物性の腐葉土はいくらでもありますが、排せつ物や死骸といった動物性のものはそれほどありません。植物性8:動物性2が適切な割合だと思っているので、植物性原料中心の堆肥で土作りをしており、その点にも竹取物語はぴったりでした。
※有機JAS認定制度とは:「禁止農薬や化学肥料を一定期間以上使用しない」などの厳しい条件を満たして生産された農産物や、原料のほとんど(95%以上)にそうした農産物を使用した加工食品を国から認定されれば、有機JASマークの表示が可能になるという制度。
――使ってみた感想は?
A もともと植物性の堆肥をたっぷり入れて土作りをしているので、うちではおいしい野菜が採れます。
トマト定植前の圃場作りから使用するのは今期が初めてなので、まだ竹チップによる収量や食味の変化を実感するには至っていませんが、竹チップ堆肥を入れた畑は水はけも保水性も良くなるらしいので、長期的な収量やさらなる食味のアップに大いに期待しているところです。今期定植した苗の初期成育は順調ですね。間伐材を使うので、環境負荷が少ないという点もいいですよね。
生態系のトップは人間だと思っている人も多いようですが、私は微生物だと思っているんです。数で考えると圧倒的でしょう? 竹チップ堆肥を入れることでその微生物の力を借り、おいしい野菜が自ら実る手助けをするような、自然な形の農業に取り組んでいきたいです。
平均以上だった食味値がさらに向上
――昨年から弊社の「竹取物語」をお使いいただきありがとうございます。使ってみようと思ったきっかけは?
A 竹チップを原料にした堆肥については、県内で開発されたというニュースで見て知っていました。この辺りには竹やぶの管理に困っている人も多いので、廃材も有効活用できてとてもいい取り組みだなと思っていまして。
作物の味の向上も期待できると紹介されていたため、2020年から町内で作り始めたと聞いてさっそく使ってみました。
――使ってみた感想は?
A 一昨年は84ポイントだったコメの食味値が、88ポイントまで上昇しました! 食味値は、水分やタンパク質、アミロース、脂肪酸の含有量を専門機関で分析してもらうことでわかります。日本産のコメの食味値の平均は65~75ポイントといわれているので、もともとおいしかったうちのコメがさらにおいしくなったんです。1年目にして結果が出るなんてすごいですよね。
私は20年ほど前から農業に取り組んでいるのですが、事業主になったのは3年ほど前です。それ以来何とか差別化して少しでも高くコメを販売したいと考え、よりおいしいコメ作りに取り組んできました。今は愛猫「チョコラ」にコスプレ衣装を着てマスコットキャラクターとして活躍してもらい、通信販売でコメや野菜を販売しています。
ネコが大好きで物作りも得意なので、チョコラのコスプレ衣装はすべて私の手作りです。チョコラをきっかけにネコ好きな方が購入してくれることもあるのですが、「本当においしかったから」とリピーターになってくださる方が多いんです! チョコラだけでなくうちのコメも愛してもらえるよう、これからも竹取物語でおいしさを追求していきたいですね。
畑の土がフカフカに
ハコサン農園では4年前から竹チップを使った堆肥を使っており、昨年から弊社の竹チップ入り有機堆肥「竹取物語」に切り替えてくださいました。有機堆肥の効果はなかなかすぐに実感できるものではありませんが、「透水性が良くなり土壌がフカフカになった」と実感されています。
竹チップ堆肥にはえぐ味の原因となる亜硝酸窒素を除去する効果も期待できると言われており、食味の向上にも期待しておられるそうです。